安芸ひろ家臣の皆々へ

先日、熊本城おもてなし武将隊の大将、加藤清正殿が
武録（ブログ）にて、日頃応援してくれておる家臣に向けて、
伝えるべき大切なことを書かれておった。
まことわかりやすく、良き文章じゃった。

そこで、こたびはわしらからも
皆々に伝えるべきことを書いておきたいと思う。

一部、清正殿が書かれた文章を参考にさせていただいた。
参考とさせていただくことについては、
清正殿も快くご了承くださった。

今後、武将隊文化を発展させていくためには、
広く多くの方々に理解していただくためには、
隊の垣根を越えて、各隊が連携していく、
足並みを揃えていくことが大切じゃと考えておる。
その際、皆々の理解と協力も不可欠じゃ。

以下はわしらが本拠地としておる
広島城二の丸を想定して書いておるが、
遠征先においても同様に心得てほしいことじゃ。

一、
わしらの演舞を観覧する際、前列の者は後ろのご客人にも配慮してほしい。
最前列で観る者は、敷物を準備して座って観るのが望ましい。
椅子の者は、混み具合によっては二列目に座ってくれたらありがたい。
そして、三脚を構える者は、周りの迷惑にならんよう上手にやるように。

二、
小さなお子様、ご家族連れ、お年寄り、お身体の不自由なご客人には、
できるだけ優先的に前でご覧いただきたい。
わしらの演舞は通常二回行う。
一度最前列で観た者は、二度目は“状況に応じて”、
譲るべき者がおれば、その者に譲ってやってほしい。

三、
観覧中は、手を打ち鳴らし、参加してほしい。
写真や動画撮影もよいが、共に盛り上がり、共に楽しい時間を過ごしたい。
皆が応援してくれれば、わしらも皆から力を得て、より良い演舞ができる。

四、
わしらが家臣やご客人をおもてなししている様子を撮影するのは控えてほしい。
おもてなしの最中、話に割って入ってくる者もおるが、かような行為も控えてほしい。

五、
わしらはわしらの思いで皆々に声をかける。
特に初見の者やまだわしらに慣れておらぬ者、
普段あまり来れぬ者、遠方の者には優先的に声かけをすることがある。
そのためにもわしらは自由の身でありたい。
常にべったりおられては身動きが取れぬ。
観光で来られたご客人へのおもてなしもできぬ。
わしらに寄り添いたいという気持ちはありがたいが、まあ程々にな。

六、
わしらが皆に対して話をする際は、しかと話を聞いてほしい。
“求めてもおらぬのに”言葉を挟むことは控えてほしい。

七、
演舞終了後の撮影の時間は限られておる。
一人でも多くの者が撮影できるよう、写真を撮りたい者は速やかに整列するように。
その際、初見の方、家族連れの方々、海外からのご客人などがいらっしゃった場合は、
「お先にどうぞ！（After you！）」と笑顔で譲ってくれると嬉しいのお。

八、
撮影に際しては、原則、ポーズの指定、撮影場所の指定など要望には応えられぬ。

九、
演舞の時以外で写真撮影する際は、ひと言声かけてくれるとありがたい。
間近から無断で撮影されるのは、あまり気持ちの良いものではないぞ。

十、
わしらが退陣する際には、整列し握手もしくはハイタッチで見送ってほしい。
ひと言ずつ言葉を交わし、また笑顔で会えることを、
その日まで互いにがんばることを固く誓い合おうぞ。
そして、最後は表御門のところ。
別れはいつだって名残惜しいが、
互いに笑顔で手を振り、別れようぞ。

最後に、
わし自身、甦って四年の歳月が過ぎ去った。
この四年間、まさに試行錯誤の連続じゃった。
失敗もした。自らが至らぬところもあった。
今でも常に模索しておる。

じゃが、あらためて振り返って思うことは、
今の“安芸ひろ”は、皆と共に築き上げてきたものということじゃ。

安芸ひろしま武将隊をさらに盛り上げるためにも、
武将隊文化全体をさらに盛り上げ、
誇れるものとするためにも、
皆々、これからも力を貸してほしい。

心根やさしく、思いやりがある、心配りができる、相手を尊重し、譲り合える。
“百万一心”の精神で助け合える、協力し合えるのが、
わが安芸ひろ家臣の良きところじゃと、わしは信じておる。

わしらの戦場（いくさば）である広島城二の丸は、
夢と感動あふれる場であり、
笑顔満ち溢れる場であり、
勇気と元気を得られる場であり、
誰しもが安心して愉しめる場である。
そこには諍い事や負の感情は一切存在し得ない。

われら安芸ひろしま武将隊、
さらなる高みをめざし、
これからもがんばってまいる。

皆々の笑顔のためにも、
わが郷土広島のためにも、
わが愛すべき日ノ本のためにも・・・
わしらはがんばってまいる。